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バックナンバー 2005年6月号
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【連載対談】山本恭司のドリームセッション対談/ゲスト:佐野史郎 ウチの医院の看護婦さんにはイロイロと教えてもらってたけど。
 2005.06 CONTENTS
 Theme No.1
本気で言ってんの?快適な年収300万円ライフって
 Theme No.2
20-30代「やる気低下」のカラクリ
 Theme No.3
ベンツを蹴散らす最強の押し出し 〜ジャイアント馬場プラス9センチの余裕〜
 Theme No.4
ウチの医院の看護婦さんにはイロイロと教えてもらってたけど。
 Theme No.5
ちょっと待て、安易な起業に潜むワナ
 Theme No.6
100万稼いだ、小学生。たまたま隣に座ったおじさんが500万円。
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音楽には早熟だった。どんどんハマっていき…。


山本:佐野って、小学校の頃から音楽に敏感で、早熟だったんだよね。

佐野:伯父がギターをやってたりしたから、ギターには興味があったね。あの頃ってハイカラなものに憧れてたでしょ。ウチでクリスマスパーティーやったりして「ジングルベル」とか流すわけ。で、それを演奏してたのがレスポール&メアリー・フォードだったりしたんだな。レスポールって、あのギブソンのレスポールモデル(ギター)を作った人だったと知ったのは、ずっと後になってからだけど。

山本:佐野とは違って庶民の子供たちはさ、小学校ぐらいだとみんな歌謡曲にいくじゃん。俺なんか最初に買ったレコードはフォーク・クルセイダース「帰ってきたヨッパライ」だったりするんだけど…。

佐野:やっぱ環境かな。叔母がね、趣味でハワイアンをやってて、長髪にジーンズでウクレレとか弾いてるわけ。それがカッコ良くって憧れてね。教えてもらってた。だから俺、ウクレレから入ったのよ。その頃、まだ俺の中ではロック前夜だけど、ロッカーのスピリッツはあったんじゃないかな。

山本:ロックのスピリッツって、やっぱ根底は反抗心だよね。俺の場合は地方公務員の息子で、とにかく親から真面目に生きろって抑えつけられて。「ちゃんとした大学を出て立派な公務員になって一生安泰に暮らすのがベスト!」なんて言われ続けると、もうそれがたまらなくイヤでね。父親の生き方を否定するつもりは毛頭ないけど「俺は違うんだ!」って。ほんと、そんな親のプレッシャーへの反抗に始まって、俺30歳ぐらいまでずっと反抗期だったもん(笑)。

佐野:30歳まで?はははは。今でも反抗期、まだ続いてんじゃないの?(笑)

山本:完璧に音楽へハマりこんだのは、やはり中学の時に聴いてた深夜放送かな。
佐野:そうそう!そこからだ。荒木一郎とか、スパイダースとか。あ、ビートルズも。

山本:あとウッドストックね。

佐野:ロックの映画から受けた影響も大きいな。ビートルズの「LET IT BE」とか、「いちご白書」なんか特にズッポリ。というか、俺は音楽と映画を分けて考えられないんだ。一緒なのよ。

山本:うん、僕も丁度あの頃から人生がハッキリと変わった気がする。ところで佐野史郎って自分の中では、役者なの?ミュージシャンなの?

佐野:う〜ん、やっぱ俳優だと思うよ。よく言われる事だけど、俳優からミュージシャンを始めて大成した人はいないって。逆にミュージシャンが俳優へ転身して成功した例は、いっぱいあるけどね。

山本:そういえば、そうかもな。

佐野:ただ、基本的に俳優もミュージシャンも演じるという点では全く同じなんだな。一人芝居もあるけど、それにしたって照明、美術、音響…と、俳優って一人でやるわけじゃないから、いわば複数のアーチストによるジャムセッションなんだよね。

山本:互いの心を読み合いアドリヴの応酬をしたり、瞬時に曲のイメージと自分を同化させるなんてところは音楽と何も変わらないよ。じゃ、これからの佐野史郎はどうしていきたいわけ?

佐野:自分は俳優であるんだけど、だからといって音楽を片手間でやることが許されるわけじゃない。だからクオリティとか上げなければいけないし、でもそうすると何か肝心なモノを逃してしまうような気もするし、と悩むんだよね。表現は何にしろキビシイからね。

山本:俺はね、いま自分の目標にしてるのは、高校時代の自分のプレイだったりするんだよ。あのピュアながむしゃらな想いみたいなのを、もう一度表現したいなと。大人になっていろんな事を学んだけど、それが邪魔をしてる部分もあるから。

佐野:俺も最近、もう一度スタンスを整えなきゃいけないって思うのよ。これまで作ったものを全てリセットして、最初からやり直さなきゃって。

山本:結局、今の自分たちのベースを形成してきた時代、それは俺たちの心の中にロックが芽生え始めた時代とも言えるんだけど、幼少時代の反抗期や、何かを変えてくれそうな気がして必死に深夜放送を聴いていた遙か昔の自分へ立ち戻るわけだね。

佐野:恭司の反抗期って終らないんだね(笑)。

山本:あ〜あ、俺も佐野みたく看護婦さんにイロイロ教えて欲しかったな(笑)。
対談後記

高校の時は机を並べ、卒業してからもお互いのLIVEや舞台を見続けてきた。いつも喋ってるだけに改まっての対談などというものは、やはり照れくさかった。
「俺は音楽をやる!」「俺は演劇をやる!」そう言って故郷を後にしてからン10年、二人ともいろんな寄り道をし、まったく別の人生を歩んできた。しかし常に二人の間に流れていたもの、それはROCKであった。何が起こるかはっきり見えてしまっては面白くない。だから二人共敢えて道から外れた。
「佐野の舞台を観ろ!」己だけの芸を極めようともがき、怪しいパワーを撒き散らすその姿は、正にROCKだ!! (BOWWOW山本恭司)
 
■インタビュアー
山本恭司[Kyoji Yamamoto]


ハードロックバンドBOWWOWのリーダーでリードギター&ボーカル。豪快で圧倒的なサウンドとギターテクニックによりジャパニーズ・ヘヴィーメタル・ムーブメントの先駆けとなった。デビュー当時はキッスやエアロスミスとのツアーが大きな話題を呼び、その後ロンドンをベースにヨーロッパで3年以上活動、イギリスでチャートインするなど海外での評価も高い。また、バンド活動以外にもギター・インストゥルメンタル・アルバムのリリースや矢沢永吉のツアーに参加するなど幅広い活躍をしている。
もっと詳しく(BOWWOW official site )”
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