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ルパン三世のジャケットは、おばあちゃんの内職。
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アメリカン・トイの店はまあ、損もなく、得もせずといったところでした。たった3畳の店なのに、アメリカまで買い付けに行ったりしてましたから、そんなに儲かるわけもありませんけどね(笑)。ただ、アメリカン・トイにどっぷり触れるうちに、あるフラストレーションがたまってきたんです。アメリカン・トイはキッチュですごく面白いんだけど、いかんせん出来がヌルい(プロダクトとしてのクオリティが低い)。「オレならこうするけどな」という思いが日に日に高まっていきました。じゃあ自分でやればいいじゃん、と、コンピュータ会社の中にオモチャを作る事業部を立ち上げたんです。
最初に考えたのは「どんなキャラクターをフィギュアにするか」でした。アメリカにはバットマンのようなアメコミキャラを始め、いつまでたっても古びないエバーグリーンなキャラクターがたくさんあります。じゃ、日本でそれに相当するものって何だろう。たどりついたのはルパン三世でした。
でも、誰に許可を取れば作らせてもらえるのか分からない。ルパン三世といえば、日本テレビで放送してたな。それなら、と日本テレビに電話をしました。担当部署がわからないので、大代表番号へ(笑)。本当に、どうやって進めりゃいいのか分からなかったんです。どうにかこうにかキャラクターの使用許可を取った後も、細かな詰めの打ち合わせをすっ飛ばしていきなりフィギュアの完成品を持っていき、呆れられたりしました。素人って無敵ですね。
ルパン三世のフィギュアを作る際にこだわっていたのは、ソフビ+塩ビの本体に、布で作ったジャケットをきちんと着せる、それまで日本になかったハイブリッドなものを、という点。このジャケット、最初は知り合いのおばあちゃんに縫製を頼んだんです。初回生産の500着すべてを、内職で(笑)。ところが120着ほど縫った時点でおばあちゃんが「もう無理〜」って音をあげちゃった。あわてて縫製工場を探しましたよ。
他にもいろいろと壁にぶち当たりながら完成にこぎつけたルパン三世ですが、最初の500体はすぐに完売。ね、素人でもやればできちゃうもんなんです。ちなみに当時の私は他にも、コンピュータシステムの設計、アメリカン・トイの店の経営、音楽ビジネス(コンピュータ会社の別事業部門)におけるタレントマネージャー業務…等も同時並行でやっており、計4足のワラジを履いていました。マンパワー的には、素人以下だったかもしれません(笑)。 |
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