蝶々 ええ? 何だろう。そんなこと、ちゃんと考えたことなかったなぁ。私の場合、留学先として選んだのが、たまたま上海だったんだよね。ちょっとかっこよく言っちゃうと、優しいだけの街じゃないっていうのが魅力かな。たとえば、コンビニでちょっと買い物しただけでも商品を投げてよこされて怒鳴らなきゃいけなかったりして、刺激的なのよね(笑)。
青鬼 そうだね。ボクも似たような魅力を感じてるんだろうな。ボクは上海に来て9年目なんだけど、最初の頃「普通」って言葉の意味がよくわかんなくなって、辞書で調べ直してみたことあるもん。たとえば、こないだ住んでるアパートで水漏れがあったんだけど、大家を呼んだら「お前、リビングに畳なんて敷いたのか。そんなことするから水が漏れたんだ」って、わけわかんないイチャモンつけられた。中国人って、損するから絶対に自分の非を認めようとしないんだよね。だからこっちも強くならなくちゃいけなくて、それがどこか楽しいんだと思う。
赤猿 私は、そうだなぁ。上海って食べ物が美味しいのよね。あとは、ワイタン(外灘)とプードン(浦東)とか、街全体を包んでる新旧のコントラストが魅力的だな。建物だけじゃなくて、ちょっと街を歩くと「人間ってこんなに種類があったんだ」って気づけるし(笑)。
蝶々 たまに日本に戻ると「上海ってすごい勢いで変わってるんでしょ」とか聞かれることが多いけど、ずっと住んでると変化ってよくわかんないんだよね。街の魅力はって改まって聞かれても困るんだけど、日本で誰かに上海の話をすると、自分でも知らないうちに「美味しい」とか「楽しい」とか、自慢しちゃってる。
青鬼 建物が上に伸びていくスピードはすごいよね。日本の常識で考えると「地震が来たらどうなるんだ?」って建物ばかりなんだけど、上海人は「上海にはずっと地震なんてないから、これからも地震なんて来ない」って楽観的。とにかく、誰もが「今」を大事にしてて、すごいエネルギーがある街だってことは間違いないね。
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