 |
月刊チャージャー9月号
【調査】まずは疑って係!/経済学博士に聞いてみました
サラリーマンは格差社会を歓迎すべき? |
この記事をソーシャルブックマークへ投稿(ソーシャルブックマークとは)
|
|
| 構造改革で拡大したといわれる世の中の“格差”が問題視されている。でも、ちょっと待て。個人の才能や能力で“格差”が生まれるのは当たり前。真面目に働くサラリーマンとしては、頑張った成果がちゃんと還元されるはずの“格差社会”ってのは、それほど悪いことなのか? そこで、『格差社会の結末』など、日本の格差をテーマにした著書をもつキャリア出身の経済学博士・中野雅至氏を直撃訪問。サラリーマンは、格差社会にどう向き合うべきかを聞いてみた。 |
|
 |
|
|
 |
“格差社会”と言っても、税制や雇用、社会保障など、その問題は幅広い。中野氏がまず最初に強調するのは「サラリーマンはもっと誇りをもつべき」ということだ。
所得税や年金、社会保障費は給料から天引きされてしっかりと払い続けているサラリーマン。「年金がヤバいと言っても、納付率が悪いのは国民年金。給食費さえ払わないような不届き者が増えている今の日本で、サラリーマンは負担すべき義務をしっかりと果たし続けている。日本社会を支えているのはサラリーマン」(中野氏)なのだ。
公平な世の中なんだもの、能力によって“差”が生まれるのは当たり前。むしろ今後論じていくべきなのは「差が付いてしまった結果を、社会や行政がどれだけ埋めていくのかという受益と負担のコンセンサス」だと中野氏は指摘する。極論すると、向上心のかけらもなく、怠惰に、まともに仕事もしないで生きてるヤツを、社会がどこまで面倒みなきゃいけないのかってこと。
格差を論じる時、税制に注目することが多いが「所得による累進性が低い社会保障費は、すでにサラリーマンなど中間層の大きな負担になっている」と中野氏は指摘する。物言わぬままぼんやりしてると、サラリーマンはさらに大きな負担を強いられる世の中にだってなりかねない。
政治家は選挙に負けるのが怖いからなかなか言い出さないが、社会のシステムを維持していくためにお金は必要不可欠。行政がちゃんとやってくれるなら税金を払っても文句はない。行政からのサービスを維持して享受するために、国民がその費用をどう負担するのか。サラリーマンは誇り高い“物申す中間層”となり、議論を深めていくことが大切なのだ。 |
|
 |
| ●次のページは、「怖いのは階層が固定することだ!」 |
|
 |
<質問に答えてくれた人>
経済学博士 中野雅至氏
兵庫県立大学大学院准教授。1964年奈良県生まれ。1990年に旧労働省に入省。人事院長期在外研究員制度でミシガン大学公共政策大学院に留学。その後、公募で現職の兵庫県立大学大学院准教授に就任。著書に「劇的ワンペーパー」(光文社ビジネスペーパーバックス)「格差社会の世渡り」(ソフトバンク新書)などがある。 |
|
 |
|
|
|
|
|
|