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月刊チャージャー10月号
【調査】まずは疑って係!/工学博士に聞いてみました
ペットボトルリサイクルは資源のムダ? |
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| 工学博士・武田邦彦氏の書いた『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』が売れている。日本が国を挙げて進めている環境への対策が、実はかえって資源をムダにしていて、利権の温床になっているという、にわかには信じがたい内容だ。本で紹介されている「え、そうなの?」って現実を紹介しつつ、著者である武田氏に直撃インタビュー。われわれは、環境問題にどう向き合うべきかを探ってみた。 |
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え、そうなの?
ペットボトルのリサイクルはゴミと利権を生んでいる。
ペットボトルのリサイクルによって、消費する資源(石油)は約7倍になり、ごみの量も約7倍に増えた。実際には分別・回収されたペットボトルの多くは、結局、消却処分されている。こんなウソがまかり通るのは、リサイクルに関する法律を作り、予算が付いたことで生まれた利権を守るためだ。
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Q.武田先生がこの問題を見出したきっかけは?
もう20年ほども前になるでしょうか、リサイクルの研究に国の予算が付いたんですね。じゃあ、私もリサイクルで何かテーマを探してみようかと、ペットボトルなどのゴミを資源として活用することの「分離作業量」を計算してみたんです。分離作業量というのは、たとえば山で鉱脈が発見された時、資金を投じて鉱山を開発する価値があるかどうかを見極める学問です。その結果、ペットボトルなどのゴミは、資源として活用しても価値はないということがわかりました。ただ、残念なことに私の提言は国に届かず、ペットボトルのリサイクルが始まってしまったということです。
Q.ペットボトルのリサイクルは本当にムダなんですか?
本にも書きましたが、リサイクルをする前はペットボトルのために使っていた石油はおよそ26万トン。リサイクルをするようになってからは約200万トンの石油を使っているんです。平成16年には約50万トンのペットボトルを作り、再利用できたのは3万トンだけ。年間で推定1000億円の予算をかけて、使う資源もゴミの量もおよそ7倍になっているのが現実です。
Q.でも、国は法律でリサイクルを定めてるはずじゃ?
法律で定められているのは、自治体がゴミを分別してペットボトルを回収するというところまでなんですよ。公式のデータで発表されるのは「回収率」だけ。どのくらい再利用できたかという数値は、今までに一度も発表されたことはありません。私がフィールドワークの結果として「再利用は3万トン」と発表すると、各方面から反撃はありました。でも「じゃあ再利用している数値を示してください」と問いかけると、答えは返ってこない。再利用に対して、もともと国や自治体は責任をもっていないんです。
Q.そんなに大事なこと、どうして誰も教えてくれなかったんでしょう?
先ほども話したように、ペットボトルのリサイクルには年間で推定600億〜1000億円の予算が使われています。国民のみなさんは分別の手間をかけ、お金を払っているけれど、その予算をもらっているのは約1万社(法人)だけ。1社当たり年間数千万単位の事業になっている。天下り集団もいっぱいあります。儲かるんだから、国民には気付かれないほうがいいんでしょう。問題は、リサイクルのデータが出てくることもないのに、国民が納得してしまっていることにあるのかも知れませんね。 |
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| ●次のページは、「ダイオキシンは恐れるほどの猛毒じゃない」 |
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<質問に答えてくれた人>
工学博士 武田邦彦氏
1943年東京生まれ。東京大学教養学部卒業。現在、中部大学総合工学研究所教授。また、日本工学アカデミー理事、内閣府原子力安全委員会専門委員、文部科学省科学技術審議会専門委員など幅広く活躍している。今年3月に出版された『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』(洋泉社ペーパーバックス)がベストセラーに。9月には続編の『環境問題はなぜウソがまかり通るのか
2』が発刊された。 |
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