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月刊チャージャー6月号
【調査】まずは疑って係!
犯罪心理学者に聞いてみました/彼らは「なぜ人を殺す」のか? |
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| 最近、若者による不可解な殺人事件が多い気がする。いったい、日本に何が起こっているのだろうか。なぜ、殺すのか。なぜ、残酷な方法で殺すのか。最近の事件の報道を見聞きしていると、いつなんどき、自分が殺人事件に巻き込まれはしないだろうか。さらには、もしかすると自分自身が「殺人者」になってしまうのではないかという恐怖を感じてしまう。そこで、犯罪者プロファイリングの専門家であり、現在は犯罪心理学者として活躍する桐生正幸氏を直撃訪問。数々の事件から読み取れる「ヒント」を聞いてみた。 |
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事件ファイル01
2007年5月:会津若松母親殺害事件
5月17日の早朝、会津若松市内の高校3年生の男子生徒(17歳)が、母親の首を入れたバッグを持参して会津若松署に自首。少年のアパートで首を切断された母親の死体が発見されて少年は殺人容疑で逮捕された。少年は殺人の動機を「誰でもいいから殺そうと思っていた」などと供述。 |
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人が人を殺すには途方もないエネルギーが必要なはず。恨みや憎しみ、怒り、あるいは欲望。ところが、最近のニュースを見ていると、犯罪を犯してしまった動機を理解できない殺人事件が目に付くのだ。昨年5月に起きた『会津若松母親殺害事件』でも、母親を手に掛けた少年が「殺すのは誰でもよかった」と供述している。
犯罪心理学者の桐生正幸氏は、山形県警で科学捜査研究所の主任研究官を務めていた経歴のある、プロファイリングの専門家。「凶悪犯罪の件数そのものは、決して増えているわけではない」と前置きしつつ「1997年の神戸連続児童殺傷事件(いわゆる酒鬼薔薇事件)以降、従来の常識では理解できない事件が増えている。ことに、動機は大きく変容しています」と指摘する。
従来型の殺人事件には『対人関係のあつれき』にまつわる動機が存在していることが多かった。ところが、人間的なつながりのない誰かの命を奪う事件が増えている。会津若松の少年が殺したのは母親だが、報道されている「誰でもよかった」という供述を信じるならば、殺人の動機に従来の人間的繋がりは関係ない。
こうした不可解な殺人は、今までとは「別の次元で起きていると考えるべき」と桐生氏は言う。何かトラブルに巻き込まれかけたとき「命まで取られるわけじゃあるまいし」などという常套句がある。殺される理由がないから「命までは取られない」と信じているのだが、想像の範囲を超えた理由で殺されてしまうかも知れない時代になっている。だから、不可解であり、恐怖を感じるのだ。 |
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| ●次のページは、「確実に拡大している犯罪者へのグレーゾーン」 |
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桐生正幸氏
1960年山形県生まれ。山形県警科学捜査研究所主任研究官として、ポリグラフ検査や次にどこで事件が発生するかを予測するプロファイリングの業務などに携わったのち、博士(学術)を取得。現在は関西国際大学人間学部人間心理学科教授。犯罪の未然防止のための犯罪心理学の研究を行なっている。日本犯罪心理学会理事。
■おもな著書:『犯罪者プロファイリング入門』(北大路書房)※共著、『幼い子どもを犯罪から守る!』(北大路書房)※共著 |
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