Q.2008年の5月。「日新丸」乗組員が自宅に送ろうとしていた鯨肉をグリーンピース・ジャパンが抑え、業務上横領として告発しました。結局、乗組員の業務上横領は不起訴。逆に、鯨肉入手に関わったスタッフが逮捕され起訴されました(現在は保釈されている)。客観的に見て、あれは「犯罪」行為だと感じるのですが、グリーンピースってやっぱり犯罪もいとわない組織なんですか?
たしかに、持ち出し行為そのものは「窃盗」と見えるかもしれません。でも、彼らは調査捕鯨における業務上横領を告発する証拠品として鯨肉を確保しただけ。私的に利益を得ようとしたわけではなく、違法性が問われるべきではないと、グリーンピース・ジャパンでは主張しています。
もっとも、私自身、彼らが鯨肉を持ってきてしまってから報告を受けたので、かなり困ったのは事実です。日本人の国民感情としては、受け入れられにくい方法ですから。調査捕鯨関係者からの内部告発で確固たる証拠を入手できるチャンスに恵まれて、現場の熱い思いが突っ走ってしまったところはありますね。
法律のグレーゾーンに踏み込まないほうがいいのは当然です。でも、グレーゾーンに足を踏み入れてでも、調査捕鯨のなかで行われていた鯨肉横領という大きな不正を明らかにすることのほうが重大だと判断しました。
Q.つまり、大義名分のためなら法律も破ると?
市民運動が大きな権力の問題点を突こうとすれば、ある程度イリーガルな方法をとらざるを得ないことはあるでしょう。海外の市民運動では多少の「バイオレーション」(法を越えた活動)を容認する場合はあります。でも、残念ながら今の日本では、こうした行動がただの暴力的行動、つまり「バイオレンス」だと騒がれて、スキャンダルになってしまうんです。 |
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