大統領 でもね、家を建てる見積で、まずは値引きが当たり前って考え方には「待った」と言いたい気持ちはある。住宅の見積は「10%値引きが当然」ってのは、大手ハウスメーカーが創り上げた「常識」になっちゃってるし。
県知事 ハウスメーカーってさ、施主に見積を提示して、いきなり「10%は値引きします」ってところから交渉始めちゃうような感じでしょ。でも「じゃあ最初から10%低い値段を提示しろよ」って、逆に不信感を抱いてウチを信頼してくれる賢明な施主さんもいる。
大統領 「決算前だから、今回は思い切ってこれだけ引きます」とかさ。施主は一生モノの買い物をしようとしてるのに、会社の勝手な都合で値段が違うってのはどうなんだろうね。家電とかクルマじゃないっつうの。
総理 「あの会社、潰れちゃうかも知れませんよ」ってのが、ウチみたいに小規模な会社と競合になったとき、大手が繰り出す常套句。やれやれって感じだよ。逆に「その見積、テレビCM代も入ってますよ」って言ってあげたい。そもそも、建築基準法の改正は、小規模な工務店やウチみたいな建築会社いじめとしか思えない。
大統領 構造計算とかの書類業務が膨大にふくれあがって、コストばかりかかるし、役所も対応しきれてなくて認可までの時間がかかる。住宅の性能表示の基準も、大手ハウスメーカー寄りになっちゃったしさ。それなりにスタッフのいるウチなんかまだましだけど、地場に根付いて家族経営でやってた工務店なんか、どうしようもなくてどんどん潰れてるからね。世の中でそれほど騒ぎにならないのが不思議なくらい。
県知事 今年の10月からは瑕疵担保責任の保険に入ることが義務付けられるでしょ。結局、その受け皿で天下り団体ができてるもんな。耐震偽装はもちろん全然ダメだけど。消費者を守るフリして、新しい利権が生まれちゃってるのはうんざりするよね。
大統領 たとえば、改正基準法に照らし合わせると、古民家を再生しようとしても、構造計算の出しようがない家はリフォームもできないことになっちゃうとかさ。エコロジーのためには、古民家再生は有効でしょ。施主が古い家を受け継ごうとする思いを、場当たり的な法律が邪魔するのは間違ってると感じるな。
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