裁判員は有罪か無罪かの判断に加え、量刑まで決める。裁判員制度の対象となる事件は、殺人や強盗致死傷、危険運転致死、現住建造物等放火、身の代金目的誘拐といった重大な刑事事件のみ。つまり、無期懲役や死刑判決に相当する重罪を裁くのだ。いかに多数決とはいえ素人の身で死刑に手を挙げるのは、責任が重すぎる気がするのだが……。
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<質問に答えてくれた人>
長野辰司氏
法務省刑事局総務課
裁判員制度啓発推進室 局付検事 |
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法務省では法律の施行を控え、『裁判員制度啓発推進室』を設けて制度のPRに取り組んでいる。取材に対応してくれたのは、局付検事の長野辰司氏。端的に不安と疑問をぶつけてみた。
Q:死刑に手を挙げるのは責任が重すぎます。
「重大な判決について、1人で判断するのであれば責任が重すぎるという気持ちは理解できます。でも、裁判員裁判では、1人ではなく、6人の裁判員と3人の裁判官が議論を尽くして1つのチームとして判断をすることになります。そのようにして得られた結論に自信をもっていただきたいと思います」
Q:どうして、死刑もある重大事件だけが対象なんですか?
「裁判員制度は、広く国民のみなさんに司法参加していただくために設けられました。対象事件を広くすると、国民の負担が大きくなり過ぎ、広く国民のみなさんに司法参加していただくことが難しくなります。そこで、国民の関心が高く社会的に影響の大きい重大事件については、広く国民の常識や感覚を裁判に反映させるのが適当という理由から,裁判員裁判の対象になりました。ですから、窃盗や電車内の痴漢事件等は対象にはなっていません。裁判員制度は国民の司法参加という趣旨を実現しつつ、負担を考慮した制度になっています」
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