[月刊チャージャー]
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神足裕司
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【コラム】神足裕司の「市場(カネ)には心がある」 第1回/ファーストクラスは楽しいか?
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Vol.9ロングテール VS 仕事
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Vol.8ロングテール VS 結婚
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Vol.7ロングテール「めった斬り」宣言
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Vol.6健康の高コスト化は、必然なのか?
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Vol.5ぴったりとくるホテル
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Vol.2クルマ選び、自分選び。
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Vol.1ファーストクラスは楽しいか?
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マイレージ制度の目的はお客の「囲い込み」で、人という「情報の生き物」を囲い込むには、お得感を徐々に上げていかなければならない。そこで、溜ったマイルを交換する以外に、利用の多い客には、プラチナとかなんとか優遇条件を上げていかねばならない。その中のひとつが、提携ホテルの招待券やカレンダーなんかと一緒に毎年送られてくるグレードアップ券だ。国内旅行だと1枚でエコノミーからスーパーシートへ。海外路線だと2枚でエコノミー(以下E)からビジネス(以下B)、ビジネスからファーストクラス(以下F)へグレードアップしてくれる。

妙だ、というか合理性を欠くと私は思うのだが、E料金は西海岸往復で、時期にもよるが10万円前後。Bだと30数万円。それがFだと100万円近くなるのだから、EからBより、BからFへアップグレード券を使ったほうがかなり得ではないか。そもそも、EBFの料金は、シートの広さや機能、映画新聞雑誌など娯楽サービス、ラウンジの使用、使用面積、機内食などから、直線的なグラフで高くなるようには設計されていない。


BからFのところで、ギュンッ! と、もう一般人には登れない垂直壁ですよ、といった感じで高価になっている。そして、雑誌で見る航空会社の広告はたいてい一般の人が乗りもしないファーストクラスの説明であることが多い。あの、カラダを伸ばして眠れるというフルフラットシートは、航空会社の広告塔にもなっているわけだ。

ともあれ、実際に成田空港からファーストクラスに乗りに行ってみよう。

ファーストクラスのサービスは「お客様は特別です」という感覚を与えなければならない。したがって、そこには、空の旅を良く理解した航空会社ならではの、真に利便性が高いと評価できるものもあるが、いたずらに高級感を出そうとして奇妙なことになっているサービスもある。
海外旅行でもっとも骨が折れるのは、荷物運びだ。したがって、Fではお客様が折る骨の数を最小限に止める方策として、空港の入り口近くに「VIP用チェックイン受付」を設けている。どんなに嫌な気分(接待の相手がしつこくて今日は早朝出発だというのに朝帰りの二日酔いになったとか)であっても、VIPカウンターで選りすぐりの地上勤務員のお姉さんが「あら、ま!」と驚いてくれたりすると、バイアグラのような効果がある。


空の旅、2番目の大敵は「待ち」である。2時間前チェックインという鉄則や、機材の到着の遅れや天候不順、オーバーブッキング、パイロットの遅刻などによって空の旅ではとんでもなく待たされることが茶飯事だ。そこで、時に何時間も待たされる人のためにEクラスではミールクーポンが配られ、B、Fクラスにはラウンジが用意されている。ラウンジは、Eの人が気を悪くしないよう、たいていは目につきにくい場所にあるので探すほうも大変だ。

例えば、サンフランシスコ空港の全日空ファーストクラスラウンジは、人気のない通路を通り、機材運搬用エレベーターに乗って目的階の一番奥に行くと、「お客様、こちらはビジネスクラス用ラウンジです。ファーストは違う階で」と言われ、「ビジネス用のラウンジと何が違うんです」と尋ねて「軽食をご用意しています」というので行ってみると、軽食とはコンビニのおにぎりだったりした。もっとも、Fのラウンジは各国の航空会社が力を入れていて、ドイツだとプレッツェルやビールやソーセージ(はあったっけ?)があったり、にぎり寿司を用意してあるところもある。お店の(と、つい思ってしまう)係の人は、Bクラスの場合は掃除するだけで飲み物はセルフサービスだが、Fの場合、数分おきに寄ってきては注文を聞き、何分前に部屋を出たらいいかなどを親切に告げてくれる。空の旅で、荷物がなく、暇つぶしに困らず、出発時間をうっかり忘れないように誰かが告げてくれるのはたしかにありがたい。

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 カイシャ非常口
 
 
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