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好きが高じてわらしべ社長
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【逸話】好きが高じてわらしべ社長/有限会社オリンポス 代表取締役社長 四戸哲 自分が思い描く飛行機を作るには自分で会社をつくるしかなかったんです
 
おまえの会社は『エンジニアのトキワ荘』。
うまいこと言うなあと思いました。


僕の最終目標は、あくまで『個人のレジャーツールとしての飛行機』を日本に定着させることにあります。そのための開発も、本格的にはじめました。

有限会社オリンポス 代表取締役社長 四戸哲
今の日本で個人ユースの飛行機が浸透しない理由は、そうですね…、ヨットと似ています。ヨットって高いけど、お金があれば買うことはできるでしょう? でも、日本の海岸にはハーバーが少ない。たとえ見つけても、借り賃が高くて維持できない。…飛行機も、同じような事情がネックになっているんです。

だから、僕は会社設立当時から「乗用車で運べる」グライダーの開発に取り組んできました。四分割してワンボックスカーで運べる、組み立て式のグライダー。車庫に収納できて、軒下から飛行場まで個人で持ち運べる飛行機です。この機体がグライダーだと認めてもらえるならば、僕たちは、今の日本で唯一のグライダーメーカーですよ。3年後くらいには、量産化の体制を整えたいと思ってます。

ここ数年、少しずつ、雑誌やTVに露出するようになって、ウチの会社に興味を持ってくれる人が増えてきました。今では、成功すれば世界初になるようなプロジェクトにも携わっています。そんなこともあり、最近ではいわゆる専門家や一流企業の技術者たちにレクチャーする機会も増えたんですが…、つくづく思うのは、日本の技術教育は両極端だということです。偏差値教育だけじゃ、一流のエンジニアはつくれません。“モノつくり教育”で製造テクニックを身につけても一流のエンジニアにはなれません。最も大切なのは、モノと理論をつなぐリアリティです。理論に長けて、熟練した腕を持つ人間こそ、一流のエンジニアではないでしょうか。このままじゃ、そのうち日本は、モノづくりでは食えなくなりますよ。

今、ウチの会社は『エンジニアのトキワ荘』状態。小さい頃の僕みたいな少年たちが、たくさん出入りしています。いきなり電話をかけてきて「飛行機の作り方を教えてくれ」と言って、上京してきちゃうような子も案外いるんです。彼らが早く大きくなって、僕たちと同じ目線で仕事をしてくれるようになれば嬉しいんですけどね。



構成/白輪理子
撮影/寺川真嗣
取材協力/有限会社オリンポス

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