carview! PR企画 掲載期間:2017年11月14日〜2017年12月13日 | sponsored by TOYOTA MOTOR CORPORATION.

プリウスは「21世紀のクルマはどうあるべきか」に対する回答

レポート:岡崎五朗

今年2月に世界累計販売台数が1000万台(※プラグインハイブリッド車を含む。トヨタ自動車(株) 調べ)に達したトヨタのハイブリッド車。電気モーターとガソリンエンジンを組み合わせることで燃費性能を飛躍的に向上させるこのシステムは、いまやすっかり身近な存在になった。しかしその歴史は案外浅い。97年に登場した世界初の量産ハイブリッド車、初代プリウスがすべての始まりだ。

20年前のことなのに、僕は初代プリウスに初試乗するときの気持ちをまるで昨日のことのように覚えている。どんな音がするんだろう? 速い? 遅い? 燃費は? 運転のしやすさは?・・・プリウスに抱いたワクワク感は、高性能スポーツカーや超高級車に勝るとも劣らないものだった。もちろん、未知のテクノロジーに対する好奇心もその理由のひとつだ。しかしそれ以上に僕のハートを揺さぶったのは、驚異的な燃費を叩きだすハイブリッド車が、人類の前に立ちはだかった環境問題に対する有力な回答になり得るはずだ、という大きな期待だった。実際、プリウスと、プリウスが搭載するTHS(トヨタ・ハイブリッド・システム)が、自動車用パワートレーンに革命をもたらすことになったのはご存じの通りだ。

トヨタ内でハイブリッド車の構想が持ちあがったのは93年秋のことで、「21世紀のクルマはどうあるべきか」という議論のなか、燃費が最重要項目として挙がったのがきっかけだったという。このプロジェクトを任されたのが、初代プリウスの開発責任者を務め、後にミスターハイブリッドと呼ばれることになった内山田竹志氏(現トヨタ自動車会長)だ。初代プリウス発売後、同氏に行ったインタビューメモをめくると、こんなことが記されていた。「最初は直噴ガソリンエンジンと高効率トランスミッションの組み合わせで燃費50%アップという企画を役員会に提出したんです。ところが、目標が低すぎる! その程度のことしかできないならプロジェクトは解散だ! とこっぴどく怒られまして。それ以上を狙うなら、ハードルは高いけれども当時社内で細々と研究していたハイブリッドで行くしかない、ということになったんです」

もし当時のトヨタのトップが妥協案を受け入れていたら、あるいはトヨタ内でハイブリッドの研究が行われていなかったら、その後の歴史は変わっていたかもしれない。いずれにしても、「失敗に次ぐ失敗を乗り越え(内山田氏)、構想スタートから4年後の97年にトヨタは初代プリウスの市販にこぎ着けた。その際のキャッチコピーである「21世紀に間に合いました」は、まさに「21世紀のクルマはどうあるべきか」という議論に対する回答でもあったのだ。