医薬品医療機器総合機構(PMDA)

その薬を飲む前に、知ってほしい副作用の話

最終更新:2017年10月17日(火)

病気や体調不良のとき、みなさんは薬を飲まれることがあると思います。薬を飲むとき、「副作用」という言葉は知っていても、普段、どのくらい気にされているでしょうか?
あまり気にされたことはないかもしれませんが、飲んだ薬が原因となり、ときには重い副作用を引き起こすことがあります。それは医師の処方せんが必要な薬でも、薬局・薬店で購入できる薬でも変わりません。まれではありますが、入院を必要としたり、身体に取り返しがつかない障害が残ったりすることもありますので、副作用について、ぜひ知っておいていただきたいことをご紹介します。

■薬の箱の中の説明書に書かれていること、じっくり読んだことはありますか?

薬の箱の中の説明書に書かれていること、じっくり読んだことはありますか?
写真提供:アフロ

「読んだことがない」、という方は、ぜひ一度手に取って読んでみてください。そこには、必ず副作用についての記載があると思います。また、病院で処方され渡される薬の説明書でも副作用について書かれています。
例えば、「ねむ気、のどのかわき、動悸(どうき)、めまい、ふらつき、からだのかゆみ、発疹(ほっしん)、腹痛、下痢……」。これらの副作用の症状は、その薬を飲むと必ずあらわれる訳ではありませんが、薬で起こりうる副作用として記載されています。これらの副作用は、そのほとんどは一時的なものなのですが、中には症状が悪化して入院治療が必要になったり、透析が必要になったり、視力の障害が残ったり、重い健康被害につながるケースもごくまれにあるのです。

■薬局で買ったかぜ薬の副作用で、熱がでて、口の中がただれてしまって……。

薬局で買ったかぜ薬の副作用で、熱がでて、口の中がただれてしまって……。
写真提供:アフロ

〈重い副作用事例①〉

なんだか寒気がする……、熱もでてきた……このようなかぜの症状を感じたAさんは、薬局で薦められたかぜ薬を購入して服用しました。いわゆる総合感冒薬という薬です。その日は仕事を早めに切り上げて、翌日にはかぜが治っていることを期待しながらベッドに入りました。しかし、ようやくかぜの症状が良くなってきた1週間後の昼ごろから熱がでて、口の中がただれてしまいました。その後、Aさんは病院で皮膚粘膜眼症候群(スティーヴンス・ジョンソン症候群)と診断されて入院治療。そして、それがあのかぜ薬の副作用であったことが分かったのです。

〈重い副作用事例②〉

腰の痛みに耐えられなくなったBさんは、クリニックを受診して痛み止め(解熱鎮痛消炎剤)の飲み薬を処方されました。Bさんはそれを医師の指示どおり服用して安静にしていたのですが、飲んだ薬の副作用で肝臓の働きが弱まってしまい、入院治療が必要となりました。

■薬の副作用で入院が必要となった場合の時間的、経済的負担。

薬の副作用で入院が必要となった場合の時間的、経済的負担。
写真提供:アフロ

このように、薬の副作用によって引き起こされた健康被害のための入院治療が必要になると、生活に大きな支障がでてきます。健康被害の内容によっては入院が長引くことも考えられます。そして、気になるのはやはり医療費のこと。医療費については治療の内容や入院の期間などによって変わってきますが、医療費の自己負担分も相当な額となるでしょう。さらに、透析が必要になったり、視力の障害から失明に至ったケースなどについては、その後、生涯にわたっての大きな負担となります。

■薬には効果と副作用の両面があります。

薬には効果と副作用の両面があります。

薬が病気や体調不良に対する効果を発揮してくれる半面、副作用のリスクは避けては通れません。もちろん多くの薬が、できるだけ副作用を減らすように、必要な情報を提供するなどの工夫がされています。ですから、薬の箱の中の説明書や病院で処方され渡される薬の説明書に記載されている用法・用量を守ること、その他の注意点を守ることは副作用のリスクを減らすことにつながります。

■そこで、知っておきたい「医薬品副作用被害救済制度」。

そこで、知っておきたい「医薬品副作用被害救済制度」。
写真提供:アフロ

薬の副作用によって入院治療が必要となった場合、日常生活が大きく制限されるような障害が残った場合、あるいは亡くなられた場合、医療費や年金が支給される「医薬品副作用被害救済制度」をご存じでしょうか? この制度は、医薬品メーカーからの拠出金や国の補助金で運用されており、医師の診断書など必要な書類をそろえて「医薬品医療機器総合機構(PMDA)」に請求することによって支給されます。
ただし、薬の使用目的や使用方法が適切でなかった場合、健康被害が入院治療を必要とするほどではなかった場合、抗がん剤などの一部対象外の薬によるものの場合など、救済の対象とならない場合もありますので、ご不明な点はPMDAにお問い合わせください。

薬の副作用はないにこしたことはないのですが、日ごろから健康管理を心がけ、副作用について気軽に相談できる医師や薬剤師を見つけておくとよいでしょう。また、お薬手帳を活用し、薬の服用歴を残しておくこと、医療費の領収書や薬局で薬を購入した際のレシートを残しておくことなども心がけましょう。


制度の基本や詳しい説明、具体的な手続きについては医薬品副作用被害救済制度公式サイトをご覧ください。

医薬品副作用被害救済制度特設サイト

(外部リンク)

◎救済制度についての詳細は、PMDAにご相談ください。
フリーダイヤル:0120-149-931
※受付時間:午前9:00〜午後5:00 / 月〜金(祝日・年末年始を除く)