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100カ所以上めぐったプロが薦める「首都圏から1泊2日で行ける世界遺産」の楽しみ方

最終更新:2017年3月17日(金)

全世界に1052カ所もある世界遺産。この国土の狭い日本にも、20カ所もの世界遺産が登録されています。

その中には、首都圏から1泊2日で行ける場所もあります。そこで今回、世界遺産検定を主催するNPO法人世界遺産アカデミーに、気軽に行ける世界遺産を、ただ見るだけじゃなくもっと楽しむためのポイントを教えてもらいました。

綺麗だから……世界遺産になるわけじゃない

教えてくれるのは宮澤光さん。学生の頃から世界各地を旅行されて多くの世界遺産を見に行かれています。

監修:宮澤光さん
NPO法人 世界遺産アカデミー
世界遺産検定事務局 主任研究員
回った世界遺産は100カ所以上
フランス留学中にヨーロッパの世界遺産を中心に巡っている

宮澤:世界遺産は観光名所だと思われていることが多いのですが、実は違うんですね。世界遺産条約を採択したユネスコは「戦争が起きてしまうのは、それぞれの国がお互いのことを知らないからだ」と考えています。

そこでユネスコは、平和のためにそれぞれの国の文化や歴史に触れることのできる場所を「世界遺産」として登録し、後世に残していこうとしています。

知識があればあるほど、他の世界遺産の持つ文化や歴史との比較ができ、互いの国の文化に興味を持つことで、戦争のない世界を築こうとしているのです。

宮澤:もちろん、見るだけでも綺麗な場所はたくさん登録されています。でも、文化的背景や、歴史を知ってから見に行くと世界遺産はもっと楽しめるものなんです。

首都圏から1泊2日で行ける世界遺産はコチラ!

【富士山】

宮澤:富士山は、これだけ自然が豊かな場所でありながら、「自然遺産」ではなく、「文化遺産」として世界遺産に登録されています。

その理由は、芸術家にインスピレーションを与えて様々な芸術作品のモチーフとなったり、古くから「霊峰」とされ、山岳信仰の対象だったからです。

たとえば、富士山の周りに登録されている構成資産のひとつに、「富士山本宮浅間大社」という神社があります。この神社のご神体は、なんと富士山頂そのもの。かつて噴火を繰り返した富士山を鎮めるために、富士山自身を祀った神社なんです。

美しい自然を愛し、畏れ、神聖視する日本人の文化が象徴されているのが富士山ということ。なので、富士山を訪れる時には自然だけではなく、日本固有の芸術や信仰にも思いをめぐらせてみてください。

【京都】

宮澤:京都は明治維新で東京に都が移されるまで、長い間文化の中心だったことが評価されて、世界遺産に登録されています。つまり、京都を見て回れば、日本の歴史・文化に触れることができるのです。

しかし、京都の世界遺産をもっと深く楽しみたいなら、建物の周りの自然も一緒に見てください。実は日本の世界遺産は、建物周辺の自然を含めて登録されていることが多いんです。

たとえば、京都の世界遺産「上賀茂神社」では、神社の後ろにある神山(こうやま)も登録されています。同じく京都にある「下鴨神社」の糺ノ森(ただすのもり)も神域として世界遺産登録されています。

自然を含めた信仰文化というのは、日本の特徴なので、京都で世界遺産を見るときには、「神域」の捉え方も含めて見ると楽しいですよ。

【白川郷】

宮澤:岐阜県の白川郷では、集落内の合掌造りの建物が世界遺産として登録されています。

合掌造りはただ単に歴史を感じられる古い建物というだけではありません。自然と共生するために、合理的な特徴をたくさん持った、とても優れた建築物でもあります。

豪雪地帯でもある白川郷の合掌造りは、どの家も南北に延びる川に沿って建てられ、屋根は東西を向くように設計されています。

そうすると屋根は日の出から日没までつねに日光を浴びることになり、少しでも雪を溶かすように考慮されているのです。

また、川沿いに吹く強い風に対しても正面ではなく、横から受けることで上手に風を受け流し、倒壊しないような工夫が施されています。

このように、風土に合わせた合理性を持ち、自然と融合した白川郷の合掌造りは本当に興味深く、見るだけでその土地のことが分かる世界遺産なのです。

白川郷はもちろん、北陸・飛騨には魅力がたくさん

世界遺産の白川郷を含む北陸・飛騨は、日本の文化や歴史を肌で感じられる地域です。

たとえば、高山の「古い町並」には、風情ある町家がたくさん。昔の城下町の雰囲気を味わいながら、ご当地グルメを楽しむことができます。

食べておきたいのは、飛騨牛。食べ歩きができるカジュアルなものから、お店でいただく高級なものまで、様々なスタイルでおいしい飛騨牛を食べられるのは高山ならでは。

他にも北陸・飛騨には日本の原風景の残る美しいエリアがたくさん残っています。ここでは紹介しきれない、北陸・飛騨の魅力を満喫するために、ぜひ1泊2日の小旅行に出かけてみましょう!

北陸・飛騨・白川郷を見るなら・・・

世界遺産の白川郷をはじめ、北陸・飛騨エリアを旅するなら、「JRぐるっとめぐる北陸・飛騨」がおすすめ。

北陸新幹線と東海道新幹線を利用して、北陸だけでなく飛騨エリアもめぐることができる旅行商品です。行きと帰りの新幹線のルートが違うので、北陸〜名古屋まで、様々な場所を見ることが出来るのが魅力。

   
外部サイト

白川郷の合掌造りの他にも、高岡大仏や兼六園など、日本の文化や歴史を感じられるスポットにアクセスしやすいので、たった1泊でも北陸・飛騨の名所を味わいつくすことができるんです。

世界遺産は「優れた観光地」というだけではなく、なぜ登録されているのかという理由を知っていれば、もっと楽しめる場所。風土に根ざした世界遺産はとても多いので、ぐるっとめぐって、北陸・飛騨をもっと楽しみましょう!

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